四半期財務データ(連結)
エグゼクティブ・サマリー
当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進む中、世界規模での需要急増の影響を受けて原材料や資源の価格が高騰し、それにウクライナ情勢や円安の進行が加わり、先行き不透明な状況が続きましたが、一方で個人消費が回復するなど、景気は緩やかに持ち直しました。
当社グループが事業展開しているアセアン地区におきましては、ベトナムは輸出が停滞し、年度後半に入ってからは金融引き締め等の影響で不動産・建設市況が悪化するなど景気が急減速しました。ミャンマーでは、クーデター以降の経済全体の停滞が続きました。
当社が主として属するコンクリートパイル業界は、大規模な物流倉庫や工場等、サプライチェーンの改革やDX化の進展等に伴う民需が増加したことから、全体の出荷量は前年度対比大きく増加しました。
このような事業環境のもと、当社グループは5か年計画の4年目として、日本国内およびアセアン地域における最高の技術力と基礎建設能力を有するグループを目指し、引き続き体制整備に取り組んでまいりました。国内事業では、新工法「Smart-MAGNUM工法」の拡販を継続、同工法の施工性能の優位性を核に積極的な提案営業を継続するとともに、施工・生産設備の増強にも取り組んでまいりました。また、施工現場におけるICT導入を継続し、施工管理業務の効率化を進めるとともに、人材の育成・増強にも取り組んでまいりました。海外事業では、ベトナムの事業子会社Phan Vu Investment Corporationは日本の事業子会社ジャパンパイル㈱との技術連携を強化するとともに、採算とキャッシュ・フローを重視した事業活動に注力してまいりました。ミャンマーでは、経済全体の停滞から、子会社VJP Co., Ltd.の事業活動がほぼ停止した状況が続きました。
売上高に関しましては、国内事業において建設需要の増加を受け、新工法を中心に大型工事が順調に完工したことから、全体として増収になりました。その結果、当連結会計年度の売上高は1,102億45百万円(前期比18.3%増)となりました。利益面では、原材料価格高騰が続いたものの、日本国内での新工法の販促による増収効果と新工法の施工効率の改善が寄与し工事粗利率が改善したことから、営業利益は62億83百万円(同187.6%増)、経常利益は58億44百万円(同169.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億30百万円(同176.4%増)となりました。
なお、セグメント別の経営成績は以下の通りです。
国内事業 売上高 898億80百万円(前期比17.6%増) 営業利益 55億95百万円(同253.0%増)
海外事業 売上高 205億8百万円(前期比22.0%増) 営業利益 7億95百万円(同 26.1%増)
経営成績の推移■第1四半期(1Q) ■第2四半期(2Q) ■第3四半期(3Q) ■通期
売上高
(単位 : 百万円 / *は予想)
決算期 | 1Q | 2Q | 3Q | 通期 |
---|---|---|---|---|
2023/3 | 27,761 | 54,125 | 82,519 | 110,245 |
2022/3 | 24,327 | 45,786 | 69,011 | 93,176 |
営業利益
(単位 : 百万円 / *は予想)
決算期 | 1Q | 2Q | 3Q | 通期 |
---|---|---|---|---|
2023/3 | 1,509 | 3,627 | 5,402 | 6,283 |
2022/3 | 1,249 | 1,970 | 2,062 | 2,184 |